おすすめのSTM32の無料の統合開発環境を2つご紹介します。
1番おすすめなのは『STM32CubeIDE』で、次点で『GNU MCU Eclipse』です。
1番おすすめはSTM32CuneIDE
1番おすすめなのは『STM32CubeIDE』です。考えるのが面倒であればこれにしておけば間違いありません。
2019年4月にリリースされたSTMicrosystems社公式のIDEです。中身はTrueSTUDIOとSTM32CubeMXを統合したものになり、開発に必要なものは一通り入ったオールインワンパッケージになっています。
Eclipseをベースとしており、Eclipse CDTに使い慣れた人や、Java等からの移行組にもとっつきやすいでしょう。
必要なコンパイラやプラグインは一式揃った状態でインストールできるのも非常に楽です。インストール自体もインストーラの指示に従うだけでできてしまうので面倒なことは一切必要ありません。
無料でありながらSTMicrosystems公式というのも安心できるポイントですね。
STM32CubeIDEについては下記の記事をご参考になさってください。
次点でGNU MCU Eclipse
ほぼSTM32CubeIDE一択なのですが、次点で『GNU MCU Eclipse』を挙げます。
『GNU MCU Eclipse』は、Eclipse CDT用のGNUツールチェインをベースとしたARM・RISC-V用の開発ツール群と、Eclipseプラグイン群を含んだオープンソースプロジェクトです。
ちなみに『GNU ARM』に聞き覚えのある方もいらっしゃるかもしれません。これは同じもので、今は名前が変わって『GNU ARM Eclipse』に変わりました。
こちらもEclipseがベースなので基本的な使い勝手はそんなに変わりません。
しかし、とにかく準備が大変です。本体のインストール以外にもたくさんのソフトウェアのインストールが必要になります。
また、開発環境のプロジェクトを作るのも一苦労です。
最近はSMT32CubeMXを使ってプロジェクトを作るのが一般的ですが、GNU MCU Eclipseは対応していないため、適当にプロジェクトを作った後に、GNU MCU Eclipse用にプロジェクトの設定を細々と変更する必要があります。
そんなに面倒なのになぜおすすめするのか?というと、QEMUでのデバッグができるからです。
QEMUはマイコンボードをエミュレーションしてくれるソフトウェアで、これを使えばハードウェアは一切不要で、パソコンだけあれば開発からテストまでできてしまいます。
学外や社外でも、パソコン一つで開発ができるのは大きなメリットでしょう。スタバでドヤりたい人におすすめです。
GNU MCU Eclipseを使ってみたい方は下記の記事をご参考になさってください。
【丁寧解説】GNU MCU Eclipseのプロジェクト作成手順【画像多め】
STM32CubeMXで作成したプロジェクトをGNU MCU Eclipseにインポート【動画紹介】
まとめ
STM32の無料の統合開発環境のおすすめは、ほぼ1択で『STM32CubeIDE』です。STMicrosystems社の公式であり、誰にでもおすすめできます。
次点は『GNU MCU Eclipse』です。公式ではありませんが、QEMUをサポートしている点がメリットです。ただし、使いこなすのは非常に困難でマニアックな人向けと言えます。