GNU MCU Eclipseは複数のソフトウェアで構成されているため、インストールで躓いた人も多いでしょう。
本記事ではインストールに迷わないように、1つ1つ丁寧に解説していきます。
目次
1.GNU MCU Eclipseの構成を確認する
インストールを始める前に、GNU MCU Eclipseのソフトウェア構成を確認しておきましょう。
ソフトウェアの数が多くて尻込みしてしまいそうでしょうか?
これだけあるのだからインストールで躓いてしまうのも仕方ありません。
でも安心してください。1つ1つはとても簡単なので、焦らず少しずつ進めていきましょう。
それぞれの簡単な説明を表にまとめておきます。
気にしない方は読み飛ばしていただいて構いません。
名前 | 正式名称 | 説明 |
Node.js | Node.js | JavaScriptのための環境です。後述のxPackをインストールするために使います。 |
xPack | The xPack package manager |
C/C++のパッケージ管理ツールです。C/C++で作られてパッケージをインストールするために使います。 これに含まれるxpmというコマンドを使って他のソフトウェアをインストールします。 |
Java | Java | 統合開発環境のEclipseを動作するために必要です。 |
Eclipse IDE for C/C++ Developper | GNU MCU Eclipse IDE for C/C++ Developper | 統合開発環境です。このソフトウェアを中心としてプログラムの開発とテストを行います。 |
Windows Build Tools | GNU MCU Eclipse Windows Build Tools | プログラムをビルドするためのソフトウェアです。 |
ARM Embedded GCC | GNU MCU Eclipse ARM Embedded GCC | プログラムをコンパイルするためのソフトウェアです。 |
OpenOCD | GNU MCU Eclipse OpenOCD | プログラムのマイコンへの書き込みやデバッグ通信をするためのソフトウェアです。 |
QEMU | GNU MCU Eclipse QEMU | マイコンボードをエミュレーションしてくれるソフトウェアです。 |
以降、各ソフトウェアのインストール方法を順に説明していきます。
2.Node.jsのインストール
Node.jsのインストールは下記の記事を参照してください。
3.xPackのインストール
xPack(xpm)のインストールは下記の記事を参照してください。
4.ARM Embedded GCC のインストール
ARM Embedded GCCはxPackのコマンドxpmを使ってインストールします。
コマンドプロンプトを立ち上げて、下記のコマンドを実行してください。
下記のような表示がされればインストールできています。
C:\Users\XXXX>xpm install –global @gnu-mcu-eclipse/arm-none-eabi-gcc
xPack manager – install package(s)
Processing @gnu-mcu-eclipse/arm-none-eabi-gcc@8.2.1-1.4.1…
Installing globally in ‘C:\Users\XXXX\AppData\Roaming\xPacks\@gnu-mcu-eclipse\arm-none-eabi-gcc\8.2.1-1.4.1’…
Downloading https://github.com/gnu-mcu-eclipse/arm-none-eabi-gcc/releases/download/v8.2.1-1.4/gnu-mcu-eclipse-arm-none-eabi-gcc-8.2.1-1.4-20190214-0604-win64.zip…
Extracting ‘gnu-mcu-eclipse-arm-none-eabi-gcc-8.2.1-1.4-20190214-0604-win64.zip’…
3208 files extracted.
‘xpm install’ completed in 215.690 sec.
C:\Users\XXXX>
5.Windows Build Toolのインストール
こちらもxpmを使います。下記のコマンドを実行してください。
下記のような表示がされればインストールできています。
C:\Users\XXXX>xpm install –global @gnu-mcu-eclipse/windows-build-tools
xPack manager – install package(s)
Processing @gnu-mcu-eclipse/windows-build-tools@2.11.1-1…
Installing globally in ‘C:\Users\XXXX\AppData\Roaming\xPacks\@gnu-mcu-eclipse\windows-build-tools\2.11.1-1’…
Downloading https://github.com/gnu-mcu-eclipse/windows-build-tools/releases/download/v2.11-20180428/gnu-mcu-eclipse-build-tools-2.11-20180428-1604-win64.zip…
Extracting ‘gnu-mcu-eclipse-build-tools-2.11-20180428-1604-win64.zip’…
42 files extracted.
‘xpm install’ completed in 6.222 sec.
C:\Users\XXXX>
6.OpenOCDのインストール
同様に下記のコマンドを実行してください。
下記のような表示がされればインストールできています。
C:\Users\XXXX>xpm install –global @gnu-mcu-eclipse/openocd
xPack manager – install package(s)
Processing @gnu-mcu-eclipse/openocd@0.10.0-11.1…
Installing globally in ‘C:\Users\XXXX\AppData\Roaming\xPacks\@gnu-mcu-eclipse\openocd\0.10.0-11.1’…
Downloading https://github.com/gnu-mcu-eclipse/openocd/releases/download/v0.10.0-11-20190118/gnu-mcu-eclipse-openocd-0.10.0-11-20190118-1134-win64.zip…
Extracting ‘gnu-mcu-eclipse-openocd-0.10.0-11-20190118-1134-win64.zip’…
828 files extracted.
‘xpm install’ completed in 7.090 sec.
C:\Users\XXXX>
7.QEMUのインストール
同様に下記のコマンドを実行してください。
下記のような表示がされればインストールできています。
C:\Users\XXXX>xpm install –global @gnu-mcu-eclipse/qemu
xPack manager – install package(s)
Processing @gnu-mcu-eclipse/qemu@2.8.0-4.1…
Installing globally in ‘C:\Users\XXXX\AppData\Roaming\xPacks\@gnu-mcu-eclipse\qemu\2.8.0-4.1’…
Downloading https://github.com/gnu-mcu-eclipse/qemu/releases/download/v2.8.0-4-20190211/gnu-mcu-eclipse-qemu-2.8.0-4-20190211-0633-win64.zip…
Extracting ‘gnu-mcu-eclipse-qemu-2.8.0-4-20190211-0633-win64.zip’…
164 files extracted.
‘xpm install’ completed in 14.405 sec.
C:\Users\XXXX>
8.Javaのインストール
後、もう少しです。くじけずがんばりましょう。
Javaのインストールは下記の記事を参照してください。
9.Eclipse IDE for C/C++ Developperのインストール
これで最後です。
下記のURLからzipファイルをダウンロードしてください。
https://github.com/gnu-mcu-eclipse/org.eclipse.epp.packages/releases/
本記事執筆時には下記のファイルがダウンロードできました。
20190101-2023-gnumcueclipse-4.5.1-2018-12-R-win32.win32.x86_64.zip
ダウンロードしたファイルを適当な場所に展開したら、インストール作業は完了です。
展開してできたフォルダ内の『eclipse.exe』をダブルクリックすると起動できます。
お疲れ様でした!
次はプロジェクトを作成して動かしてみたいですか?興味があれば下記の記事を読んでくださいね。