SensorTile kitとST BLE Sensorを連携して、センサーの値を取得してみます。
前回はSensorTile kitのクレードルを使ってセットアップを行いました。
SensorTileはデフォルトのファームウェアが搭載されており、このファームウェアとスマホアプリのST BLE Sensorを連携することで、SensorTileのセンサーの値をアプリ上で確認することができます。
今回はこのファームウェアとアプリを使ってセンサーの値を見てみたいと思います。
目次
ST BLE Sensorのセットアップ
ST BLE Sensorをダウンロードする
ST BLE SensorはiOS/Android用のスマホアプリです。今回はAndroid用のアプリを使用してみたいと思います。
Google Playから”st ble”と検索すると、ST BLE Sensorが出てくるのでインストールします。
SensorTileとST BLE Sensorをペアリングする
インストールが終わったら、ST BLE Sensorを起動します。
画面中央の”CONNECT TO A DEVICE”をクリックして、SensorTileとペアリングします。
”AM1V340”をタッチしてペアリングします。
”AM1V”の後の数字はバージョン番号です。この記事を書く前に最新バージョンにアップデートしたので最新の340になっています。(2019年8月)
最新バージョンのダウンロードは、下記の公式サイトの「FP-SNS-ALLMEMS1」から行います。
https://www.stmicroelectronics.com.cn/ja/evaluation-tools/steval-stlkt01v1.html#tools-software
すると次のような画面に変わります。
温度、気圧、湿度がリアルタイムに表示されます。右上のNot Availableは謎ですが、おそらく、ST BLE SensorはSensorTile以外とも連携できるので、別の開発キットに搭載されているセンサーの値でしょう。
ひとまず連携はできましたね。
ST BLE Sensorでセンサーの値を見る
アプリの機能を確認する
左上のサンドイッチメニューを開いて、他の機能を確認してみたいと思います。
大量の機能があってちょっとびっくりしました。
全て紹介していると大変なので、私が個人的に興味を引いたものをピックアップしてご紹介していきます。
Plot Data
選択したセンサーの値をリアルタイムにグラフ表示する機能です。一番シンプルでわかりやすい機能ですね。
SD Logging
SDカードに複数のセンサーの値をCSVに保存する機能です。A.I.の学習データを収集する時に使えそうですね。
ここから下はセンサーの値を使ったちょっとしたデモンストレーション的な機能の紹介していきます。
Mems Sensor Fusion
SensorTileをぐりぐり動かすと、それに追従してアプリ上のサイコロがリアルタイムに同期する機能です。
人間の間隔だと遅延なしに動くので、これだけでもけっこう楽しいです。
Actibity Recognition
SensorTileを持ってるだけで、その人が何をしているのか判断してくれるデモです。上の画像は立ち止まってる時のキャプチャです。
ソースコードを覗いてみたところA.I.は使っていないようですが、そこそこ正しく判定してくれました。別のファームウェアはA.I.による判定を行えるので、それも後ほど試してみたいと思います。
Acc Event
”Activity Recognition”と似ていますが、もうちょっと細かい動きを判定してくれるデモンストレーションです。
試してみると、複数の動きを同時に判定してしまうことも多く、正確さはちょっと微妙でした。これもA.I.バージョンと比較してみたいですね。
次回予告
次回はA.I.バージョンのファームウェアに書き換えて、判定能力がどの程度向上するのか見てみたいと思います。